家の作り方

How to build house

高耐震

■耐震性は基本中の基本性能■

住まいは安全でなければなりません。防犯、防火、家庭内事故など、住まいには様々な危険が存在しますが、何よりも地震に対して安全な場所でなければなりません。各地で起こる大地震のニュースが流れるたび、住まいづくりの技術者である私たちは心が痛みます。
阪神淡路大震災で命を落とした犠牲者は6,434名。その80%以上が14分以内に亡くなっていました。当時のマスコミでは“警察、消防の救助体制の不備”が取り上げられていました。本当にそうでしょうか?地震後わずか14分以内に80%以上の方が亡くなっています。消防や警察の初動体制はまったく関係がありません。
さらにその死因の90%の方が圧死をはじめとした建物の倒壊によって命を奪われたのでした。建物が地震で倒壊しなければ、多くの方が今も幸せな人生を歩んでいたはずです。本来“住まい”は住まう人の幸せの場所でなければなりませんが、誤った家づくりは凶器にもなるのです。


■新築住宅こそ高耐震の住まいづくりを■
住宅の倒壊を防ぎ、人命を守ることは“最低限”の耐震性能です。
しかし新築の住宅は倒壊を防ぐだけではダメです。地震によって受けるダメージを最少にしなければなりません。多くの方々は住宅ローンを組んで資金を調達しています。長い返済期間中のリスクには火災保険、生命保険でヘッジします。地震に対しては「地震保険」というものもありますが、他の保険に比べ、掛け金が高く全額が担保される保険ではありません。新築住宅の被害、震後の補修費用は何が何でも最少にしなければなりません。ローンがあるうちの住宅は無キズであって欲しいのです。



■建築基準法を遵守すれば心配ないか■
「当時の耐震基準が地震に対して弱かったから犠牲者が出てしまいました。
しかし現在の建築基準法を守っていれば安心です」そんな風に言っている営業マンはいませんか?
‥‥それは違う、とまでは言いませんが、基準法は最低限の基本なのです。基準法以外にも注意を払うべき耐震の要素はたくさんあります。
例えば床の強さ(水平構面)があります。広びろとした吹き抜け空間は憧れの的ですが、吹き抜けを計画するためには断熱性能と共に水平構面の強化、梁接合部の強化に充分な配慮が不可欠なのです。しかし基準法にはこうした仕様規定が詳しく示されていません。
「耐震性は基準法を守っていれば大丈夫です」
‥‥こう胸を張っている営業さんは困りものです。



■様々な耐震工法。どれが良いのか?■
地震に対する工法は大きく分けて3種類あります。
[1] 免震工法 [2] 制震工法 [3] 耐震工法です。
それぞれの工法も特徴を理解しなければ所定の効果を期待できません。

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[1] 免震工法
地面(基礎)と建物との間にローラーや積層ゴムなどを介し、建物に伝わる振動を軽減する方法です。住宅では建物の周囲に挙動のために75センチ~1メートルほど余地を残さなければならないため、狭小地では採用に向きません。
また、軟弱な地盤ではゆっくりとした長周期地震動になるため免震システムが作動しにくい、という欠点があります。
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[2] 制震工法
水平力(地震動や風圧力)による壁の変形エネルギーを吸収するダンパーなどを用いた工法です。自動車のショックアブソーバーを建物に応用したものとお考え下さい。
しかし、このダンパーの設置には充分な計画をしなければなりません。設計によって建物の変形応答は違ってきます。この変形のエネルギーを計算した上で設置箇所を決めなければなりません。折角の高価な装置であっても単に “XY方向に取り付けた”だけでは期待できません。
残念ながらこうした装置が取り付けただけで安心してしまうのが消費者の心理ともいえます。
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[3] 耐震工法
変形しにくい強い壁を適切に配置して、地震に負けない強度を確保する工法です。最も多くの実績のある、基本となる工法です。
上記二つの工法は対象とする住宅にある程度の制約がありますが、この方法は設計の自由度もあり、安価で高い効果が得られます。
しかし、正しい知識と技術を持った者が施工管理をしなければなりません。
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私たちは耐震工法のみが良くて他の工法が良くない、とは考えていません。どの工法がこの建物にとって最も良いのか、それが選定の基準だと考えます。私たちの造る住宅は全てお客さまのライフスタイルや希望に合わせた“一点作品”です。条件が全て違う建物にひとつの工法を無理やり採用することはありません。「とにかく(何でもかんでも)この商品がいい」そういうアピールの裏側に売り手側の都合が見え隠れしませんか?
私たちの判断基準はお客さまにとって最善なものか?‥‥です。



■維持する耐震性■
お客さまだけの“一点作品”に最も相応しい高耐震設計の建物ができました。
しかし、まだ充分ではありません。建物をつくり込む時だけ耐震性を考慮したのでまだ完結しません。適切なメンテナンスがなければ建物はすぐに老朽化します。老朽化した構造材に耐震性は期待できないからです。
お引き渡した後の耐震性の維持はお客さまにも関わって頂かなければなりません。
でもご安心下さい。造った私たちがメンテナンスできないような設計はしません。
そして私たちには正しい時期に適切なメンテナンスを提案するシステムがあります。
それが一貫したアンビエントホームの責任だからです。